第18回:ウィンクル・オンラインセミナー
【謎の液体集団?が挑戦する発酵経営と研究の社会実装】
〜社員は菌、善玉菌を活躍させるのは居住まいの良さ〜
■収録日:2021.2.8(月)
■講話:環境大善株式会社(北見市) :代表取締役社長 窪之内 誠
自然界のサイクルは「循環(等価)」だが、
人の手を加えることで「スパイラルアップ」する。
①人も環境を整えることで「発酵」につながる。
TOCでコミュニケーション量が増えた。
②出入業者が商品名に「うちの◯◯」と話してくれる。
③伝えることを整理するのがブランディング
地球の健康を見つめる。
・やっかいな「牛の尿」→消臭液や土地改良する魔法の液「きえ〜る」→地球に帰してゆく!
・酪農家さんから尿を買い取るのでコストだったものが収益になる→後継者が後継しやすくなる。
・網走の漁師さん「あんたのお陰で川の水がキレイになり魚が潤うようになった。」と感謝された。
進化、向上しながらのサイクル。
得意でないことは自分ではやらず「天才なんです」というスタッフ陣に託すことで手放している。
機械をつくる天才、マーケや財務のプロ、天才的研究者。
「発酵」が起きるのは環境次第、腐っていた環境が整っていないと「腐敗」する。「発酵」と「腐敗」は紙一重だから【居住まいの良さ】を大切にする。
失敗もあった。
現場の意見を聞くこともなく、気になっていた外注生産を内製化しようと思った。「ものづくり補助金」にも採択されたので設備投資に着手する。ところがTOCセミナー受けたことで生産ラインを入れると、却って生産性が落ちることに気がつく。慌てて補助金を辞退して導入を見送った。TOCセミナー効果のひとつは「コミュニケーション」が増えたこと。ボトルネックは「人」だと感じたが、人がボトルネックになる訳でなくそうさせている制約や思い込みにあると気づく。あまり話さない職人さんとのコミュニケーション量を増やすことで、その人の価値観に気がつき理解しあえるようになった。
プロセスを自社の生産過程に置き換え「1番槽→2番槽→3番槽→4番槽」のどの状態であるかと伝えることでわかわりあえる環境に変わる。
金融機関さんとのコミュニケーションも半端でないから支援される。いや、支援したくてしょうがなくなるのだ。
まさに「デザインだと」シオヤマは思った。
「この指とまれ!」
自分の目指している魅力的な世界をわかりやすく伝えるから、
メンバーはミッションに向けて力を発揮する。また応援者が引き寄せられるように集まる。北海道の小さな会社が世界(地球)を変えようとしている。
【主催者:ウィンクル塩山徳宏】
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【プロフィール:窪之内 誠(くぼのうち まこと)】
環境大善株式会社 代表取締役社長
・北海道北見市出身 1976年生まれ
・大学卒業より18年間ICT機器販売、販売責任者を経て、2016年入社。
代表取締役専務を経て2019年2月より現職。
・PR及び広報をメインに担当。
・土、水、空気研究所所長を兼任
【環境大善のミッション、発酵経営とは】
環境大善は北見の善玉活性水ブランドです。
先代から受け継いだ、発明ともいえる独自の発酵技術を進化させてきました。
そして私たちは、微生物発酵を利用して商品を作る過程で多くのコトを学んでいます。
発酵と腐敗は紙一重で、善玉菌が優勢で人にとって有益な有機物を生み出すものは「発酵」、
その逆を「腐敗」と位置付けています。
発酵と腐敗の差は菌の「居住まいの良さ」で決まります。
善玉菌、つまり善い人が活躍しやすい場所では
発酵が進み新たなイノベーションが生まれます。
環境を整え、善い人を育て、時間をかけて「思いを“発酵”させていく」
新しく、深く、広い考えを生み出し、土・水・空気をあるべき状態に整えていきます。
それが環境大善のミッションであり発酵経営です。
現在の具体的な製品は、公害の元にもなる牛の尿を原料として、
消臭液(「きえ〜る」等)や土壌改良材(「液体たい肥 土いきかえる」)、水質改良剤を製造しております。
出来上がった製品は、ホームセンターを始め雑貨店、農家など全国で販売しております。
また、近隣アジア諸国への輸出も積極的に行っており、輸出量は年々増加しております。
私達は仕事を通じ、空気をキレイにし、土と水を再生していきます。
そして牛の尿を酪農家から買い取り、発酵・精製をして製品を創り販売をしていく、
この循環システムは、牛の尿を購入することで地域経済を循環させるだけでなく、
自動的に消費者も環境危機の解決へ加わる事になり、善の循環が起こります。
我々はこのようなシステムをアップサイクル型循環システムと呼び、日本のみならず世界で展開することを目指しております。
また私たちは現在、「土、水、空気研究所」を立ち上げ、大学や民間企業との各種共同研究を行っております。
学術的な視点及び社会実装の視点双方をあわせもつ事でこれら共同研究を加速させ、成果を的確に社会に反映していく事を狙いとしております。
地球を健康にするために私たちがたどり着いた一つの結論である「アップサイクル型循環システム」
これをより磨き上げる為、引き続き研究開発事業に注力していく予定です。
〜もっと快適に、もっと安心して、人が健康な地球と生きていく為に〜
私たちは今後も地球の健康を探求していきます。
■環境大善株式会社(公式サイト)
http://kankyo-daizen.jp/
▼「中小機構に聞こう!」生産性向上企業事例動画一覧より
https://www.youtube.com/watch?v=kculCHdi0tw